急変から2日目~ICU 1 ②~
1月27日(月)
午前中、前病院に「退院証明書」を取りに行く。しかし、会計はできていなくて、結局郵送となる。
長女は病棟に寄って、勤務の相談をする。1月中は休みにしてくれた。
みんなに励まされて、感謝していた。
とりあえず、私も職場に連絡して2月いっぱい休みにする。
この頃思った事の一つとして、「もっと家にいれば良かった」ということ。
夜勤が好きやったし、仕事も好きやった。でも、1ヶ月に8回夜勤で、1年間で96日夜勤。3ヶ月ぐらい家にいないって事。
パパに「もっと家におってほしい」と言われた事はなかったけど、何気ない夫婦の時間をもっと過ごしておきたかった。
パパが元気になっても、私はもう、夜勤はしない。そんな気がしていた。
昨日から検討しなければならない事があった。それは駐車場代!
1日(面会時間めいっぱい)1,000円かかる。
それはちょっと高い💦長女と話し合い、近くの知り合いの中古車屋さんに自転車を置かせてもらって、そこから自転車で通う事にする。
長女と2人でパパの経過を話してお願いすると、びっくりしていた。
この人は、パパがディーラーに務めていたときの上司で、我が家の車はお任せしている数十年の付き合いの人。
高田純次さんを、もっと男前にしたような人!(笑)
いつもあっけらかんとしている人なんやけど、さすがにこの時は心配していた。
そして、パパが発熱したときに、最初に受診した病院に長女が電話する。
心筋炎を調べている中で「原因不明の大人の高熱は心筋炎を疑え」と、どこかの循環器医師の記事で見たことから、一応経過を知らせるのと、心電図をとってなかったか?を聞くため。
もちろん、とってない。
この病院も「○○循環器科」という名前の病院であった。
その時に、心電図をとっていれば、どうにかなったのか?それはわからない…
異常はなかったかも知れない。
でも、この今の現状を「なんで!?」と思う気持ちが強かった。
14:00面会
今日は男性看護師。採血データは昨日より良い!
長女と2人でデータを見ては希望を抱き、嬉しい気持ちになる。
でも、顔を見ると、手を握ると、やっぱり毎回涙が出る。
パパは、とにかくユーモアがあって、いらん事して、面白かった。
そんなパパが喋らない、動かない。
後には、笑い話にしているが、手、指を触ると、特に辛かった…
動かない指、握り返さない手。手を握ってはしくしく泣く。
わかっとるんやけど、やっぱり触ってしまうし、泣いてしまうよね!(笑)
昨日イレウス管が入っていた発赤部位はドレッシング材で保護してくれていた。
元気な頃には、1日何回も拭いていた顔拭きシートを持参して、顔を拭く。
次女の高校には、担任の先生宛に手紙を持って行く。
内容は、パパの状態の説明と、緊急時の対応をお願いしておいた。
幸い、次女は看護科なので、専門用語だらけの状態説明でも良かったので助かった。
緊急で連絡を入れる可能性があること。その際には連絡を入れたら職員室からタクシーを手配し、本人を乗せて病院に向かわせてほしいこと。
次女には、いつでもタクシーで病院へ向かえるように5,000円を渡しておく。
この頃の次女は、学校が終わって帰宅し、電車で病院まで来て面会に1回(15分)入れるかどうか。という感じであった。
なるべく多く面会できるように!と、Y子さんが夜勤入りの時は朝送ってくれて、帰りはそのまま電車で来院できるようにしてくれた。
Y子さんが夜勤明けや休みの時には、私が朝送って、学校が終わる時間にY子さんが迎えに行ってくれて、そのまま来院していた。
新型コロナウイルスが流行し始めた頃で、電車利用をなるべく控えた方が良かったこともあり、みんなが協力して何とか乗り切っていた。
従兄弟のTちゃんが、叔父さんの葬儀を終え、まだ落ち着いてないのに駆けつけてくれた。
そして、ICUで面会する…
当然、ショックが大きい。涙が流れている。
「元気になって、話聞いてや。○○くんに聞いて欲しい。」と。
父親の突然の死という受け入れがたい現実のうえに、一番仲良かった従兄弟がICUで機械に繋がれている。
Tちゃんのショックも計り知れない。
19:00の面会時間が終わり、エレベーターで1階に降りると、YMちゃんとY子さんが来院してくれていた!
私達が乗ったエレベーターのドアが開くと、ちょうど2人がドアの前にいた!
YMちゃんは、Y子さんから聞いて、いても立ってもいられなく、私に会いに来てくれた。
私の名前を呼び、黙ってギュッと抱きしめる。そして、「全然大丈夫!」と。
YMちゃんは、私の同僚であり、20代からの友人。数年前から心に元気がなくて、自分のことで精一杯の状態なのに、私の事が心配で病院まで来てくれた。
真っ暗な病院の玄関で、女子みんなで円陣を組み「絶対大丈夫!絶対助かる!」「エイ!エイ!え~い!」
掛け声で元気出す。
一緒にいたTちゃんに「はいっ!一緒に!」と誘ったけど、
「いや…俺はえーよ」と、半笑いで断られる。(笑)
その夜、Tちゃんは我が家にお泊りする。ビールに酎ハイ…1人で10本ぐらい呑んでいた。
そして、葬儀のことや大変やったことを1人で喋っていた。
外は、夏の嵐のような豪雨と雷で、Tちゃんの話に一緒に参加して、パパが怒っているような感じがした。
みんなで「パパも怒っとるな!」って笑っていた。久しぶりに、パパの病状以外の話をして、空気が少し変わっていた。
夜勤以外の日は、毎晩、1人で晩酌をしていた私。
ノンアルコールビールも、悪くないな。
これで気分が少し楽になるなら…
これからは、ノンアルコールで呑んだ気分になろう。と、思った。
<血液検査結果>
CRP15.39→7.77 (正常値:0.2以下) トロポニンⅠ42906.1→11808.2(正常値:26.2以下)
CKーMB122→34 (正常値:6以下) CK3857→3333(正常値:45~226)
AST160→84 (正常値:9~37) ALT86→34 (正常値:3~49)
クレアチニン4.39→4.60(正常値:0.5~1.2)
血色素量9.5→7.7 (正常値:13.5~17.6)血小板数11.3→8.2 (正常値:13.1~36.9)
*心筋のダメージ、肝機能は良くなっている事がわかるが、腎機能はやや増悪。輸血開始後も著名な改善なし。
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